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飾らないやさしい服を求めて採長補短の日々を慈しむ。
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大切な仲間と切磋琢磨する命の時間
新しいタイプの布の機織りをチェムさんにお願いしたのだが、
初めての布を織ることもあって経糸の選択を失敗してしまった。
筬の羽の間隔に対して経糸の番手が太すぎたため、打ち込み時に
布から大量のホコリが出るというアクシデントが起きてしまった。

 
そんな状況の中でも丁寧に処理しながら織ってくれたため、
貴重な時間をかけて織れた布の長さはたったの
2メートルであった。
緯糸は差し込むものだから無理もできるが、経糸は打ち込みと連動しているので
そうはいかない。経糸は本当に慎重に選ばないといけないと知った。
結局
40メートル以上用意してくれた経糸は、使えないという結論に至った。
それでも不機嫌な顔ひとつ見せず、これだけしか織れなかったと談笑している
チェムさんの笑顔に救われた。

 
チェムさんは、この人に織ってもらいたいと思える本当に素朴で素敵な人柄の人である。
チェムさんの手は農作業を繰り返した厚みのある手だが優しさと正直さに溢れている。
そしてしっかりと大地に根を張って生きている手でもある。

 
また織り機も無駄なものが一切なく、機織りの機能のみがぎっしりと詰まっている。
どこかから買ってきたものではなく、旦那さんが奥さんのために作ったもので、
簡単に作れない細かい道具のみ揃えてできあがった素朴な織り機だが、とてもシンプルで美しい。

 
ここに居ると、ちゃんと織ってあげるから真摯に迷わず仕事に取り組んでいきなさいと
激励されているような気分になる。自分を支えてくれる大切な仲間と切磋琢磨をする命の時間は、
簡単な言葉では言い表せない大きな大きな価値を含んでいる事を絶対に忘れてはいけない。

posted by tomo | 09:54 | 採長補短の日々 | comments(0) | trackbacks(0) |
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